「英断」という言葉は、聞いたことありますでしょうか?
よく、「この決定は英断だね」などと言ったように、普段の会話で使用する方も多いかと思います。
「英断」という言葉は、スマートに聞こえるので、上手に使えるとかっこいいですよね!
しかし、フランクに会話にも使うことができる分、どの場面で使うのが正解なのか悩む方も多いと思います。
この記事では、「英断」の意味の解説から、実際の使い方についてまとめてみました!
「英断」の意味
まず、「英断」の意味とはなんでしょうか?
「英断」の「英」は、「優れている」や「秀でたもの」という意味を持ち、英断」の「段」は、「ずばりと決める」と言った意味を持っています。
その二語からできた熟語が「英断」です。また、国語辞典では、以下のように記載をされています。
きっぱりと事を決めること。また、すぐれた決断。「大—を下す」
(“「英断」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書”)
「英断」とは二つの意味があり、「きっぱりと物事を決めること」と何か物事を決める際に「優れた決断ができること」に使うことができるようです。
それでは、実際の使い方についてみていきたいと思います。
- 社長が英断を下した。
- 監督が「選手を交代する」という英断が、チームを優勝に導いた。
二つの例文はどちらも「英断」を使っていますが、比較すると、微妙に違ったニュアンスになることがわかります。
一つ目の例文では、社長がきっぱり決めたようなニュアンスの文章となります。
一方で、二つ目の例文では、監督が優れた決断をした結果、チームが優勝したといったようなニュアンスとなりますね。
同じ言葉を使っていても違ったニュアンスになるため、様々な場所で使うことができそうです!
「英断」は上から目線?
「英断」は、決断をする場面で多く使われるため、決断が多いビジネスシーンでも使うことができそうですよね。
しかし、「英断」は上から目線になるのではないか。と心配な方も多いかと思います。
実際、「英断」はビジネスシーンでも使うことができますが、「英断」自体は敬語として含まれていないため、そのままの言葉で目上の方に使うことはできません。
目上の方に「英断」という言葉を使う際は、違う言い方で使う必要があります!
「英断」は目上の人に使える?上から目線になる?
先述したように、「英断」をビジネスシーンで使うことは問題ないのですが、「英断」自体に敬語は含まれておりません。
そのため、「英断」だけで、目上の方に使ってしまうと、上から目線の物言いになってしまう可能性があります。
それでは、目上の方に「英断」を使う際は、どのように使うのが正解なのでしょうか?
「英断」を目上の方に使う際は、接頭語である「ご」をつけて、「ご英断」というように使うと、失礼ではないです。
「英断」を上から目線にならないよう言い換えるには?
「英断」を目上の方に使う際は、「ご英断ください」といったように接頭語をつけて使うと、失礼になりません。
「英断」の他にも、目上の方に決断を迫らなければ行けない場合に使うことができる言い換え表現を紹介します!
「決断」
「決断」は物事をはっきり決めるという意味があります。
「英断」と意味が似ているように思いますが、「決断」には、自分の価値観といった主観的な目線で物事を決めるといった違ったニュアンスも含まれています。
「勇断」
「勇断」は、字の通り、勇気を持って物事を決めることです。
思い切って決断をするという点では、「英断」と似ていますが、「勇断」には、勇気を出して物事を決めるといったニュアンスが含まれているので、「英断」とはまた少し違った使い方ができますね。
「即断」
「即断」とは、物事をすぐに判断して決めてしまうことです。
「即断」も同様に、物事を決断するという点では、「英断」と似ていますが、「即断」には、その場ですぐに決断をするというニュアンスが含まれているため、また少し違ったニュアンスになります。
「即決」にもニュアンスが少し似ていますね。
どの言い換えの言葉も、「英断」と似て、「物事をはっきり決断する」という意味が含まれていますが、それぞれ少しずつ違ったニュアンスの言葉となります。
「英断」は使い方によっては上から目線
今回は、「英断」の意味と使い方について詳しくまとめてみました。
「英断」という言葉は、物事をはっきりと判断したり、優れた判断をした際に使うことができる熟語です。
そのため、ビジネスシーンでも使うことができますが、「英断」のみで目上の方に使うと失礼になってしまうかもしれません。
なので、接頭語をつけた「ご英断」や言い換え表現などを使い、上手に使うことが大事となってきます。
ビジネスシーンでは、上司に決断を促さなければいけない場面も多々ありますよね。そういった場面の時に、皆さんもぜひ、「英断」を使ってみてください!