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「微笑ましい」は上から目線?意味や使い方を解説

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「微笑ましい」は上から目線?意味や使い方を解説

あなたの様子を人から「微笑ましいね」と言われて、なんとなく嫌な気持ちになったことはありませんか?

また、「微笑ましい」という表現が上から目線になるのか、目上の人に使ってもいい言葉なのかなど、気になっている人もいるのではないでしょうか。

優しい温かい言葉のような印象がありますが、言われると説明できない不快感を感じる気がしますし、本当に問題がないのか気になるところです。

こちらの記事では、「微笑ましい」が上から目線になってしまうのかどうかの解説と、よい言い換え方法について紹介していきます。

目次

「微笑ましい」の意味

「微笑ましい」という言葉が上から目線になるか判断するため、意味を確認しましょう。

「微笑ましい」を辞書で引くと、以下の意味があると記されています。

思わず微笑したくなるさま。ほおえましい。「ー・い親子の姿」

引用:goo辞書

ある光景ややり取りを見て好ましく思い、思わず微笑したくなるさま」という意味で、心の状態を表した状態形容詞です。

「微笑ましい」は上から目線?

結論から言うと、「微笑ましい」は使う相手によっては、上から目線にとられてしまう言葉です。

上述のように、「微笑ましい」自体に上から目線の意味はありません。

では、なぜ上から目線に捉えられてしまうのでしょうか。

理由は2つ考えられます。

「微笑ましい」対象の多くは自分より目下のもの

まず、上から目線と思われる鍵は「微笑ましい」と感じる対象にあります。

私たちはどんなものに対して「微笑ましい」と思うでしょうか。

例文をもとに考えてみましょう。

  • 子どもたちが無邪気に遊ぶ姿が微笑ましい。
  • 子猫がミルクを懸命に飲む様子が微笑ましい。
  • 姉妹の仲が良くて微笑ましい。

例文のように、「小さい」「か弱い」「愛らしい」ものやその様子に対して好ましく思うと、私たちの口角は自然と上がります。

その感情を「微笑ましい」という言葉で表現しているのです。

小さいものや弱いものには「守りたい」「慈しみたい」「庇護したい」という、相手の優位に立つ気持ちが湧きます。

よって、自分のことを「微笑ましい」と言われた場合、まるで子ども扱いされているような見下された気分になるのです。

「微笑ましい」には見下して笑うニュアンスがある

また、「微笑ましい」とは「微笑む」の形容詞ですが、「微笑む」には声を立てずににっこり笑うという意味があります。

そして「笑う」を辞書で引くと、以下の意味があると記されています。

  1. 喜び・うれしさ・おかしさ・照れくささなどの気持ちから、顔の表情をくずす。また、そうした気持ちで声を立てる。
  2. あざけりばかにする。嘲笑する。
  3. あまりにひどくて、相手にするのもばかばかしいほどである。
  4. 花のつぼみが開く。また、果物が熟して裂ける。
  5. 春になって、芽が出たり花が咲いたりして、明るいようすになる。
  6. ゆるんだりほどけたりする。ほころびる。また、足取りがしっかりしなくなる。

引用:goo辞書

「微笑む」自体に馬鹿にする意味合いはありませんが、「笑う」の2の意味が、「微笑ましい」を笑われているように感じさせてしまう要因となっています。

あざ笑うような悪意は含まれませんが、かわいいものをフフッと笑ってしまうような軽い見下しを感じさせてしまうことが多いのです。

たとえ話をします。学芸会の子どもを思い浮かべてください。

大きな声でセリフを言い間違えてしまったとしましょう。

観客の大人たちは、おそらくその子を微笑ましく思うでしょう。

そこに悪意はなく、純粋にかわいいなという心情です。

しかし、たとえ笑い声が起きていなくとも、誰かが「微笑ましかったよ」などと声を掛けようものなら、子どもは馬鹿にされたと感じないでしょうか。

この「微笑ましい」は見下しや嘲笑の意を感じさせるものになってしまいます。

上記2点によって、「微笑ましい」自体に上から目線な意味はないものの、相手に伝える場合、その対象を目下に見て笑うようなニュアンスを含んでしまいます

「微笑ましい」は目上の人に使える?上から目線になる?

結論から言うと、「微笑ましい」は使う相手によっては上から目線に取られてしまう言葉です。

目上の人には使わないほうがよいでしょう。

前述のとおり、「微笑ましい」対象は、自分より目下の小さくてかわいらしい守るべきものであることが多いです。

よって、自分のことを微笑ましいと言われると、見下されているような印象を与えてしまいます。

もちろん、相手を「小さい」「か弱い」「愛らしい」と思っているわけではなく、光景ややり取りを好ましく思っている場合に「微笑ましい」と感じるケースも多くあります。

わかりやすく例文をもとに考えてみましょう。

  • 老夫婦が仲睦まじいのは微笑ましい光景だ。
  • 公園で遊ぶ家族の様子が微笑ましい。
  • 男性が老人に席を譲っている光景を見て微笑ましく思った。

このように、見知らぬ人や、年齢が上の人に対しても、光景ややり取りを見ることで、思わず微笑したくなるような温かな気持ちになるものです。

しかしそれは、微笑ましく思った対象本人に直接伝えるものではありません

たとえば、休日に上司が子どもに振り回されながらも、笑顔で一緒に遊んでいる場面に偶然遭遇したとします。

その様子を微笑ましく感じて、その思いを上司に伝えたい場合にはどう言えばよいのでしょう。

「○○さん、お子さんと楽しそうに遊んでいらっしゃる様子が微笑ましかったですよ!」

と言ってしまうと、上司はなんだか笑われているような気持ちになるかもしれません。

上から目線と受け取られても仕方ありません。

よって、目上の人に「微笑ましい」という言葉を使うことは控えましょう

「微笑ましい」を上から目線にならないよう言い換えるには?

ここまで解説してきた通り「微笑ましい」は、微笑ましく思った対象本人に言うには適した言葉ではありません。

本来、第三者に自分の表情を表現するときに使う言葉ですが、対象本人に伝えたい場合、どのように言い換えればよいでしょうか。

ここからは具体的に「微笑ましい」を身近にある言葉に言い換える例をご紹介します。

先ほどの例文を使って、下記のように言い換えてみましょう。

思わず笑みがこぼれる

「○○さん、お子さんと楽しそうに遊んでいらっしゃる様子に思わず笑みがこぼれましたよ!」

「笑みがこぼれる」とは、うれしさのあまり思わず笑顔になることを指します。

「微笑ましい」と同じ「笑う」という意味合いですが、うれしい気持ちが強く出るため、笑われたとは思われにくい言葉です。

ほんわかする

「○○さん、お子さんと楽しそうに遊んでいらっしゃる様子にほんわかしましたよ!」

「ほんわか」とは、心が和んで気持ちのよいさまを表します。

心が和んで気もちがよいと言われて、上から目線とは思いませんね。

心の問題で「笑う」という意味合いがないので、安心して使うことができる言葉です。

心が和む

「○○さん、お子さんと楽しそうに遊んでいらっしゃる様子に心が和みましたよ!」

「心が和む」とは、気持ちなどがやわらいで落ち着くという意味です。

「ほんわか」と同じく気持ちの問題なので、「笑い」の要素はありません。

気持ちがやわらぐと言われて、上司も笑われているとは受け取りませんね。

口元が緩む

「○○さん、お子さんと楽しそうに遊んでいらっしゃる様子に口元が緩みましたよ!」

「口元が緩む」とは、喜びを隠しきれず微笑むという意味です。

しかし、フフッと軽く思い出し笑いをしてしまったときやにやけるときにもよく使われるので、「微笑ましい」と同じで「笑われている」と感じることがあるかもしれません。

「微笑ましい」と同じように、他人に対しては使わないほうが無難です。

心温まる

「○○さん、お子さんと楽しそうに遊んでいらっしゃる様子に心温まりましたよ!」

「心温まる」は、温かい人情を感じて和やかな気持ちになる様を指します。

「ほんわか」や「心が和む」と同じく、心や気持ちの問題なので、「笑い」の要素はありません。

上から目線なニュアンスはないので、言い換えにはぴったりです。

「微笑ましい」は使い方によっては上から目線

「微笑ましさ」を感じる対象が、小さい・か弱い・愛らしい存在であることが多く、目下のものに対して抱く感情だという印象が強いこと。

また、「微笑む」という行為が、「笑われている」と思わせてしまうこと。

この2点から、自分と対等・もしくは目上の人に対して使うと「上から目線」と捉えられてしまう可能性があることをお話ししました。

できれば、相手がだれであっても「あなたの様子が微笑ましいです」と言うことは避けたほうが無難です。

相手が小さな子どもであっても、プライドを傷つける可能性があるからです。

「思わず笑みがこぼれる」「ほんわかする」などの言葉に言い換えて、できるだけ相手に「微笑ましい」とは伝えないようにしましょう。

どうしても「微笑ましい」を使いたいときには「微笑ましい光景に心が和みました」など、言葉を足して「あなた」=「微笑ましい」とならないようにするとよいでしょう。

相手に不快な思いをさせないために、目上の人だけでなく小さな子どもやお年寄りなど全ての人に敬意を払い、できるだけ人を笑うニュアンスのない言葉に言い換えるように心掛けたいですね。

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