あなたの職場には、仕事が出来ないのにも関わらず、いつも上から目線で偉そうにしている人はいないでしょうか。
こういうタイプは百害あって一利なしで、放置しておくと会社にとって大きな損失になる可能性があります。
今回は、仕事が出来ないのに上から目線な人の特徴や、そうした行動を取る心理、効果的な対処法について解説します。
仕事ができないのに上から目線な人の特徴
仕事ができないのに上から目線な人は、次の5つの特徴がみられます。
- 文句ばかり言っている
- 自分のミスを認めない
- こだわりが強い
- 基本的にやる気がない
- 自分に甘く他人に厳しい
それぞれについて、詳しく解説していきます。
①文句ばかり言っている
会社が決めた方針に従わなかったり、給与などの待遇に不満を漏らしたり…仕事が出来ない人ほど、いつも文句ばかり言ってイライラしています。
文句を言うだけなら、子どもが駄々をこねているのと同じです。
本気で状況を変えたいと思うのであれば、会社が変わるよう働きかけるか、自分が変わるしか方法はありませんが、仕事が出来ない人ほどこの事実に気がつくことができていません。
②自分のミスを認めない
仕事には失敗やミスがつきものですが、仕事が出来ないのに上から目線の人はプライドが高く、自分のミスを認めたがりません。誰かに指摘されても言い訳ばかりします。
言い訳のなかで特に多いのは責任転嫁で、ミスを環境や他人のせいにして「自分は悪くない」ということを必死にアピールしてきます。
③こだわりが強い
仕事が出来ない人は変なこだわりを持っている場合が多く、他に良い方法があっても、かたくなに自分のやり方を変えようとしません。自分のこだわりを他人に押し付けようとする人もいます。
このタイプは臨機応変に対応するのが苦手で、たとえ効率が悪くても、自分が慣れたやり方が一番良いという考えを持っています。
一応、仕事はやっている風に見えるため、仕事ができないのに上から目線でくる人も少なくありません。
④基本的にやる気がない
モチベーションは仕事の成果にも大きく影響します。仕事が出来ない人は、基本的にモチベーションが低く、いつもやる気のない態度を見せています。
やる気のなさは、その人の身だしなみや立ち振る舞いにも表れます。清潔感がない、姿勢が悪い、居眠りするなどの行動を平気で取ることが多く見られます。
その結果、振られる仕事は誰でもできるようなものばかりになるのですが、それをこなしただけで仕事をやっていると勘違いします。
周囲の人から見れば、仕事ができないのに上から目線な人ですが、本人にはその自覚はないことがほとんどです。
⑤自分に甘く他人に厳しい
仕事が出来ないという事実に本人は気づいていない、または認めていないことがあります。これは自分自身を客観視できていないためです。
自分には甘いのに、他人に対して厳しいところがあるのも特徴的です。ミスを指摘されたら、他人の過去のミスを引き合いに出して言い訳したり、他人が失敗したときには執拗に責めてきます。
自分は仕事ができないのに上から目線で、周囲の人からしたら迷惑な存在に成り果てます。
仕事が出来ないのに上から目線な人の心理
仕事ができないのに上から目線な人は、主に次の4つの心理からそのような行動を取っています。
- 本当は自分に自信がない
- 給料さえもらえればいいと思っている
- 自分のペースで仕事をしたい
- 自分を客観視できない
①本当は自分に自信がない
自分は仕事が出来ないことを自覚しているとき、周囲からの評価を気にして、自信のなさや不安な気持ちを隠すために上から目線な態度を取っている場合があります。
いつも上から目線な人ほど、本当は自分に自信がない場合が多いです。
相手に威圧感を与えようとして声が大きくなる、相手の立場によって態度を変える、自分のことを過剰にアピールするなどの行動は、このタイプの典型的な特徴です。
②給料さえもらえればいいと思っている
自分の成長のため、社会貢献のためなど、何を仕事のモチベーションとするかは人それぞれですが、仕事が出来ない人は「給料さえもらえればいい」と考えがちです。
このタイプは周りからの評価を気にしないため、ミスが続いても改善しようとせず、周囲に「仕事が出来ないのにやる気がなくて偉そうだ」という印象を与えてしまいます。
③自分のペースで仕事をしたい
どんな仕事であっても、職場の人たちや取引先と協力しながら進める必要がありますが、仕事が出来ない人は、いつでも自分のペースで仕事をしようとします。
こうしたタイプの人がいると、チームやプロジェクト全体のペースを崩すため、全員のスケジュールが遅れてしまうなど仕事への悪い影響が大きくなることがあります。
こうして周囲に迷惑をかけているのに気がつかずマイペースでいるところが、仕事ができないのに上から目線な態度だと思われる原因です。
④自分を客観視できない
仕事ができる人は物事を客観視する能力が高く、仕事上の課題や改善点を的確に分析することができます。
このような能力は「メタ認知力」と呼ばれ、心理学の分野などで最近注目されています。
逆に客観視が苦手な人は、自分の何がいけないのか、周囲に何を求められているのかといったことが判断できないため、自分主観でしか行動できず、自己中心的になってしまいます。
その結果、的外れな行動を繰り返し、仕事ができないのに上から目線となっていることに気付きません。
仕事ができないのに上から目線な人の対処法
自分の身近なところに、仕事ができないのに上から目線な人がいるとき、どのように対処すれば良いでしょうか。
今回は相手が上司の場合、同僚や部下の場合、それぞれご紹介します。
上司の場合
相手の立場が自分より上の場合、意見を言えずに我慢してしまう人も多いかもしれません。こうしたときには「ボスマネジメント」の実践が有効です。
ボスマネジメントとは、仕事の目的達成のため、部下が上司をコントロールするマネジメント手法です。
上司がどれだけ無能であっても、組織的な都合などから、上司を無視して仕事をすることはできません。そこで、仕事がスムーズに進むように部下から上司へ働きかけて、自分が思うとおりに動いてもらうことがボスマネジメントの基本です。
上から目線な態度の上司に対しては「相手を褒める」「相手を変えようとせず、相手に合わせたアプローチをする」といった方法が特に効果的です。
こうして上司をうまく利用しながら、自分の仕事を完璧にこなしていけば、やがて自分が出世して上司を追い抜くこともできるでしょう。
同僚・部下の場合
マネジメント中心で現場にいることの少ない上司に比べて、同僚や後輩とは、同じ現場で密に関わりながら仕事を進めなければいけません。
そのため、「距離感を取る」などの方法は難しく、相手に行動をあらためてもらうよう直接働きかけることが必要です。
相手に伝えるときのポイントは、感情的にならず冷静に指摘することと、周りのひとたちを上手に巻き込むことです。感情に任せて怒ってしまうと、相手は心を閉ざし、こちらの言い分を素直に聞いてくれません。
また相手の行動が周りにどんな影響を与えているのか理解してもらうため、なるべく他の同僚や上司など周りを巻き込んで動くように心がけてください。
まとめ
一流の人ほど、相手の立場に関わらず、いつも謙虚な姿勢で仕事をします。これはどのような職業でも共通して言えることです。
仕事ができないのに上から目線な人は、周りに迷惑をかけていることに気がつかず、自分が成長するチャンスを逃している残念な人なのです。
このような人が職場にいる場合、なぜ上から目線な態度を取るのか客観的に分析し、その人に合った対処法で工夫しながら乗り切っていきましょう。